どうも、Tです。
最近ツイッターでAffinity製品の情報が多く乗り換えている人が多く、自分はどうしようかな?という観点で調べてみた備忘録です。
結果としては、Adobe Creative Cloudを使い続けることにしました。
目次
Adobeとは
PhotoshopやIllustrator、InDesingなどデザイン業界で利用されている画像、動作編集ソフトを販売しているアドビシステムズという会社さんです。
一番身近な例としては、PDF(Portable Document Format)ファイルもAdobeさんが提唱して現在も実権を握っています。
本記事では、アドビシステムズが販売しているソフトウェアをサブスクリプションで利用できるAdobe Creative Cloudサービスを焦点にしています。
Affinityとは
Appleの開発者向けイベントWWDC2015で、優れたソフトウェア開発者を選出するApple Design Awardsで選ばれたAffinity Designerというソフトウェアの総称になります。
会社名は、Serifさんでヨーロッパの会社さんのようです。
Affinity Designerは、AdobeさんのIllustrator同様にベクターイメージを編集するソフトです。
他にもAdobe製品の類似の機能を要する販売しています。
項目 | Affinity | Adobe |
画像編集ソフト | Affinity Photo | Photoshop |
ベクターイメージ編集ソフト | Affinity Designer | Illustrator |
DTP(書籍など)ソフト | Affinity Publisher | InDesing |
なぜAffinityへの乗り換えの話題が過熱しているのか
2015年にAffinity Designerが選出されてから有名だったのに、なぜ今更このAffinity関連の記事が多くなっているのか?というところで、個人的憶測です。
日本国内でAffinityに関する単語を検索状況を過去5年間で調べると2020年あたりで急激に増加していることがわかります。
同様に世界で過去5年間を調べると横ばいの状況です。
Affinity Publisherが最近(2019年6月)、販売を開始しました。
ここからは完全は憶測になりますが、下記のどちらか、もしくは両方が原因で国内でAffinityの話題が増えていると考えています。
Serif社が2019年に販売を開始したPublisherに合わせて日本へのマーケティングに力を入れ始め、国内ユーザーがAffinityの存在を知る機会が多くなった。
Affinityの価格の安さに気づいたインフルエンサーが情報発信し拡散していった。
価格と制約を比較
どちらにしても、Affinity製品の情報が拡散されているのは、Affinity製品の圧倒的な安さなのは間違いないでしょう。
ということで、どれくらいの差があるのかまとめてみました。
Adobe製品
現在のAdobe製品は買い切りはなく、サブスクリプション契約になっています。
また、PhotoshopやIllustratorなど単品で契約することもできますが、実際の利用形態からAdobe Creative Cloud(Adobe製品を20以上使える)のコンプリートプランを利用するパターンが多いと思うのでこちらで計算します。
前提
- 1名の人が、Windowsパソコンで使う想定で計算しています。
- 企業向けの複数人の一括契約、学生向け契約は考慮していません。
- キャンペーン時の価格は参考として載せておきます。
- Photoshop、Illustrator利用を想定しています。
価格
2020年6月時点の価格です。
定価の場合は、65,760円、キャンペーン価格で47,760円でした。
項目 | 月額(年間プラン月額払い) | 年額(年間プラン一括払い) |
コンプリートプラン 通常価格 | 5,680円*12 →68,160円 | 65,760円 |
コンプリートプラン Adobeキャンペーン | 3,980円*12 →47,760円 | 47,760円 |
詳細はこちらへ。
Adobeキャンペーンは年に3回ほど実施されている割引キャンペーンです。
制約
項目 | 内容 | 備考 |
契約形態 | サブスクリプション | 利用し続ける限り支払いが必要。 |
利用できるソフトウェア | Adobe製品20以上 | |
ソフトのアップデート(最新化) | 契約中は最新化可能 | |
導入対象 | Windows/Mac/モバイル | |
ソフトウェア利用者 | 1名 | 契約者のみ |
インストール可能台数 | 複数(上限見つからず) | 利用にはライセンス認証が必要 |
ライセンス認証 | 2台 | 同時利用は1台のみ |
同時利用台数 | 1台 |
Affinity製品
Affinity製品は、買い切りのライセンスになっています。
また、購入単位はAffinityPhoto、AffinityDesignerをそれぞれ購入する形になり、OSが異なる場合、複数台にインストールする場合は、複数ライセンスの購入が必要になります。
前提
- 1名の人が、Windowsパソコンで使う想定で計算しています。
- 企業向けの複数人の一括契約、学生向け契約は考慮していません。
- キャンペーン時の価格は参考として載せておきます。
- AffinityPhoto、AffinityDesigner利用を想定しています。
価格
2020年6月時点の価格です。
定価の場合は、1製品あたり6,100円、キャンペーン価格で3,060円でした。
項目 | 通常価格 | キャンペーン価格 |
AffinityPhoto | 6,100円 | 3,060円 |
AffinityDesigner | 6,100円 | 3,060円 |
詳細はこちらへ。
制約
項目 | 内容 | 備考 |
契約形態 | 買い切り | |
利用できるソフトウェア | 購入した製品のみ | |
ソフトのアップデート(最新化) | 無料で可能 | |
導入対象 | 購入したOSにのみ | Windows版/Mac版/iPad版 |
ソフトウェア利用者 | 1人 | |
インストール可能台数 | 1台 | |
ライセンス認証 | 1台 | |
同時利用台数 | 1台 |
Adobe製品・Affinity製品価格まとめ
Photoshop(もしくはAffinityPhoto)、Illustrator(もしくはAffinity Designer)のセットを使おうとするとキャンペーン価格で検討した場合、47,760 – 6,120=41,640でした。
しかも、Adobeは毎年必要なので、かなりでかい金額の差になります。
項目 | Adobe | Affinity |
通常価格 | 65,760円 | 12,200円 |
キャンペーン価格 | 47,760円 | 6,120円 |
Adobe製品・Affinity製品制約まとめ
利用できる範囲にも結構違いがあります。赤文字のところが割と大きい違いですね。Affinity製品の場合には、導入するOSや台数が増えるとその分ライセンスが必要になります。
項目 | Adobe | Affinity |
契約形態 | サブスクリプション | 買い切り |
利用できるソフトウェア | Adobe製品20以上 | 購入した製品のみ |
ソフトのアップデート(最新化) | 契約中は最新化可能 | 無料で可能 |
導入対象 | Windows/Mac/モバイル | 購入したOSにのみ |
ソフトウェア利用者 | 1名 | 1人 |
インストール可能台数 | 複数(上限見つからず) | 1台 |
ライセンス認証 | 2台 | 1台 |
同時利用台数 | 1台 | 1台 |
僕がAdobe Creative Cloudを使う理由
Adobe Creative Cloudじゃなくて単品で購入すれば?
単体で購入すればと思いますが、Illustrator(2,480円/月)とPhotoshop(2,480円/月)で4,960円もかかるので、そこまで安くなりませんでした。
それでもAdobe Creative Cloudを継続して利用する理由を記載します。
業界のディファクトスタンダードである
僕はPhotoshopもIllustratorも仕事で利用していますが、やはり業務で利用するとなるとみんなAdobeソフトを使っています。
Affinityも互換性はありますが、完全互換ではないので不安が残ります。
情報量が多い
ディファクトスタンダードだっけあって書籍・インターネットともAdobe製品の方が圧倒的に情報量が多いです。
AffinityもAffinity Photo Workbook/Affinity Designer Workbookを各6,100円で販売していますが、まだまだ情報量が少ないです。
操作性(メニューなど)が異なる
Adobe製品とAffinity製品は、目的は同じですがソフトウェアの操作性や機能が異なります。僕は、バリバリに使っているわけではないので何かしたいときには、調べながら操作していますが、こちらも情報量が多いAdobeの方にメリットを感じました。
Photshop・Illustrator以外も使っている
Adobe Creative Cloudでは、20以上のAdobeソフトが利用でき僕も下記のアプリケーションを利用しています。Illustrator、Photoshopを代替できても他のアプリケーションの代替は今のAffinityではできませんでした。
- Illustrator
- Photoshop
- Acrobat Pro
- Adobe XD
- Adobe Fonts
Adobe Stockを使っている
Adobe Creative Cloudとは別契約になりますが、Adobe Stockというサービスも契約しています。Adobe Creative Cloudとの親和性が高く便利な機能もあるので使い続けたいと思いました。
Affinityのサポートの信頼性に懐疑
すでに解決していますが、Affinityでは近年下記のような問題が発生していました。
業務で使用するものに致命的な不具合があったときに数か月単位で放置されるのはさすがに恐怖が残ります。また、その後もちょこちょこと日本語関連のバグがでてきたのも不安を増大させられました。
Affinityが向いているパターン
といいつつも、価格も安く高機能のため下記のような方は活用すべきかと考えています。
- 趣味的な範囲で利用する人
- 業務でも自社サービスなどだけで外部の事業者とファイルのやり取りが必要ない人
- 過去にAdobeで作成した資産(ファイル)を利用できなくも良い人
- Photoshop、Illustratorなどで事足りほかのAdobe製品は利用しない人
- 日本語や機能的なバグが出た場合も改善まで気長に待てる人
まとめ
個人的にAdobeさんはそこまで好きではありません。べらぼうに高額な利用料・改悪される料金・バックグランドでリソースを消費しまくるプロセスなどなど不満はいっぱいあります。
が、業界標準であり情報量が多く、高いだけのことはあり便利な機能やソフトが豊富なのでなかなか別製品への乗り換えが難しいですね。